【MEL基本】2時限目 コマンドとフラグについて

前回のMELを編集していく前に、少しだけコマンドとフラグというものの説明をさせてください。
コマンドとフラグ
前回は、ボタンにすきな「表示」をさせて「機能」を割り当てる方法をご説明しました。
このとき使用した button のような水色になる部分を「コマンド」
-(ハイフン)がついたものを「フラグ」といいます。
コマンドは機能そのもので、フラグは詳細設定のようなものです。
コマンドにもよりますが、詳細設定なのでフラグがなくとも使用できるものは使用できます。
試しにフラグなしで、buttonのみにしてみます。

表示名がデフォルトのもので、押しても何もおきないボタンが出来ました。
{
if ( (`window -ex AriToolWindow`) == true ) deleteUI AriToolWindow;
window -title "機能ボタン" AriToolWindow;
scrollLayout;
columnLayout -w 120 -adj true;
button ;
setParent..;
setParent..;
showWindow;
}
(前回のを編集してボタンひとつだけにしたコードです。)
-l と -c 以外にもフラグはあるので、バックグラウンドカラーを表す
-bgc で色を指定してやると

色!
お察しのとおり、0から1のRGB値です。
縦長さの -h で

100pixに。
横は -w ですが、前回のコードは、親の並べるコマンドで、子のボタンが全て幅120になるように指定してしまっていたので、
1行上のcolumnLayoutのフラグを削除してから、-wでボタンの幅を指定してみます。

幅200になりました。
こんな感じで、必要なものだけフラグで設定を行うことができます。
フラグの後に、適切な値を入れてスペースで区切ってあげれば、順番は関係ないですし、デフォルト値でよければ、書かなくてもいいわけです。
(注: 厳密には決まった順番で書かなきゃいけないものもあります。)
コマンドはヘルプで調べることが出来ます。ボタンのフラグはこんな感じです。
http://download.autodesk.com/global/docs/maya2012/ja_jp/Commands/button.html
※Mayaが新しくなるとフラグが増えることもあり、新しいフラグをうっかり使用すると、当然古いMayaでは使えなくなるので、あまり、最新のヘルプは見ないように自分はしてます。コレは2012のヘルプです。
予想ついた方もいらっしゃると思いますが、windowコマンドの-titleフラグ。今は"機能ボタン"になっていますが、そこでタイトルバーの名前を変えることが出来ます。
ロングネームとショートネーム
これまで使用していただいたフラグの -l とか -c は実は省略したものでしてショートネームといいます。
対して、省略していないものをロングネームといい、本来 -l と -c はそれぞれ-label -command です。

-w -h -bgc は -width -height -backgroundColor です。
どちらを使用しても同じです。わかりやすいと思うほうを使ってください。
コードがごちゃごちゃしてくると、ケースによってどちらがわかりやすいかは違ってくると思うので、
自分はその時々でどっちを使うかは特に決まってません。
私は最初から混在しちゃってましたが、最初はロングで統一したほうがわかりやすいというご意見も。
ボタンのようなUIだけでなく、MELは何か処理をする場合、基本この コマンド と フラグ で行っているみたいなんです。
この概念は大事なことだと思います。
1時限目 ボタンで機能を実行するMELを書く
2時限目 コマンドとフラグについて
3時限目 MELファイルの作り方
4時限目 UIを横に並べる&アイコンボタンの使用方法
5時限目 Windowコマンドについて
6時限目 ボタンで複数行のコマンドを実行する
MEL基本カテゴリ
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