【MayaTips】Mayaでリトポロジ【改訂】

retopology004.gif retopology013.gif
retopology017.gif retopology018.gif

Mayaでのリトポロジ手順をまとめました。

以前Maya2015くらいの時一度書きましたが、
記事もバラバラだったのと、だいぶ時間も経ち改めてみるとわかりにくかったので、再度まとめなおしました。





 リトポロジとは




ざっくりいうと、
ぐちゃぐちゃなポリゴンの流れを綺麗に作り直すことです。
(モデルの形状を保ったままポリゴンの構造を再構築。)

Zbrush等で作成したポリゴン数が膨大なハイポリゴンモデルに対して行うことが多く、
ポリゴンを綺麗なな流れにすると同時に、ポリゴン数を少なくするローポリゴン化する、この2つが主な目的です。

retopology009.jpg

自動でツールに任せる方法と、手動で納得のいくトポロジを作っていく方法があります。
今回は手動での手順です。

リトポロジ「化」 という言い方のほうが正しいですかね…?
まぁ細かいことは気にせず、リトポ なんて略されたりもします。
 

 準備




Mayaでリトポロジ作業をするには、四角ポリゴン描画(Quad Draw) というツールを使用するのですが、それまでの準備です。

1: リトポロジをしたいハイポリゴンオブジェクトを選択
2: ライブサーフェスにする(Make Live) アイコンでライブサーフェス化
3: モデリングツールキット(Modeling Toolkit) アイコンでモデリングツールキットを起動
4: 四角ポリゴン描画(Quad Draw)をクリックで作業開始

retopology001.jpg

これで、リトポロジの作業ができる状態になりました。
2ライブサーフェスにしたオブジェクトは選択や編集ができなくなります。
また、他のオブジェクトやコンポーネントの移動が、ライブサーフェスで指定したオブジェクト上に制限されます。
もう一度、2のアイコンをクリックすると解除できます。



 ショートカットキー 一覧




準備が出来たら、下記の方法で、新たに面を作成していきましょう。

ドット配置

クリック
retopology002.gif
準備でライブサーフェスに指定した、ハイポリゴン上をクリックすると、
ハイポリゴンに上にドットが配置されます。
面作成

Shift + クリック
(ドラッグ)
retopology003.gif
retopology004.gif
Shiftを押しながら、先ほど作成した4つのドットの間にマウスカーソルを移動させると、緑色の面が表示されます。
その状態でクリックすると、面が作成されます。

Shift+ドラッグすると連続して面を作成することができます。
削除

Ctrl + Shift + クリック
(ドラッグ)
retopology005.gif
retopology006.gif
作成した、面や、エッジ、ドットを、
Ctrl+Shit+クリックすると削除できます。
(エッジの場合はエッジループの削除になります。)

Ctrl+Shift+ドラッグ で、連続して削除できます。
(エッジの連続削除はできません。)
移動

ドラッグ
retopology007.gif
作成した、面、エッジ、ドットをドラッグすると、
移動することができます。
エッジループ移動

Ctrl + Shift + 中ドラッグ
retopology009.gif
Ctrl + Shift は通常削除ですが、
マウスの中ボタンをドラッグすると、
エッジループを移動することができます。
頂点マージ

ドラッグで
隣のドットに近づける
retopology008.gif
隣の頂点に近づけるように移動すると、
マージされます。
エッジループ挿入

Ctrl + クリック
   (中クリック)

retopology010.gif
Ctrl を押しながら、作成した面またはエッジ上に、
マウスカーソルを持っていくと、
緑のエッジループが表示されます。
この状態でクリックすると、エッジループが挿入されます。

また、マウスの中ボタンをクリックすると、
緑の表示に関わらず、中心に挿入されます。
エッジ押し出し

Tab + ドラッグ
(中ドラッグ)

retopology012.gif
retopology013.gif
Tab を押しながら、作成した境界エッジ上に、
マウスカーソルを持っていくと、
エッジが緑になります。
この状態でドラッグすると、エッジを押し出すことができます。

また、マウスの中ボタンをドラッグすると、
エッジループを押し出すことができます。
面の軌跡を描く

Tab + ドラッグ
retopology017.gif
Tab を押しながらハイポリゴン上をドラッグすると、
ドラッグした軌跡に面が作成されます。
クワッドストリップというそうです。
描く面の大きさ調整

Tab + 中ドラッグ
retopology018.gif
Tab を押しながらマウスの中ドラッグで、
クワッドストリップ(上記)の面の大きさを調整できます。
リラックス

Shift+ ドラッグ

retopology014.gif
retopology016.gif
Shift を押しながら作成した、面、エッジ、頂点、をドラッグすると、
リラックスできます。

Bキーでソフト選択のモードにしておけば、周辺も一度にリラックスできます。
(Bキー押しながら中ドラッグでソフト選択の範囲を設定。)
リラックス強弱

Shift + 中ドラッグ
retopology015.gif
Shift を押しながら作成した、面、エッジ、頂点に、
カーソルを持っていくと、赤く表示されます。
その状態で、中ドラッグを行うと、赤く表示されたもののみリラックスされ、
左右に動かすことで、リラックスの強弱を調整できます。
やり直しをリアルタイムで確認できるので、微調整が必要な時に使えます。
retopology003.jpg ちなみにこちら、
モデリングツールキットの一番下の項目に、簡単な文章で記載されているので、
忘れたらそちらを確認するのもいいと思います。

シンメトリ
モデリングツールキット(Modeling Toolkit) 内の シンメトリ軸 を設定しておくと、シンメトリで作業することができます。

retopology004.jpg
ツール設定(Tool Settings) 内のシンメトリでも同じです。







 作業完了と再スタート



作業完了
Qキー等で別ツールに切り替えるか、四角ポリゴン描画(Quad Draw) ボタンを再度押すと、
リトポロジ作業が完了し、作成した面が通常のオブジェクトとなります。
retopology005.jpg

ハイポリゴンのライブサーフェスを解除することを忘れないようにしてください。



再スタート
途中まで作ってあるオブジェクトに、リトポロジ作業を行いたい場合は、
そのオブジェクトを選択した状態で、四角ポリゴン描画(Quad Draw)を開始すれば、
途中からリトポロジ作業を再開できます。
retopology006.jpg


ハイポリゴンは、ライブサーフェスに、
作業オブジェクトは、選択して四角ポリゴン描画(Quad Draw)をスタート。







 細かい挙動




三角ポリゴンを作成したい場合
ポリゴンで囲まれた穴が三角形であれば、Shiftキーで三角形の面が作成できますが、
囲まれていない場所で三角形の面は作成できません。
retopology007.jpg

このような場合、ドットを一つ適当に追加して、四角形を作成してから、近くの頂点とマージするのがいいと思います。
retopology019.gif



うまく面が作成できない場合
Shiftを押しながら、4ドットの中心付近にカーソルを持っていっても、思い通りに面が作成されないことがあります。
以下のことを気にしてみるといいかもしれません。

頂点が隠れている
カメラから見て、ドットが隠れているとそのドットは無効になるようです。
四角形にしたいドットがすべて見えているか確認してください。
retopology020.gif


ライブサーフェスに触れていない
ライブサーフェスに触れていないと面が作成されないようです。
ハイポリゴンに穴が開いている場合は、ハイポリゴンの存在するところにカーソルを持って行ってみてください。
retopology021.gif




テーマ : 3DCG
ジャンル : コンピュータ

tag : Maya, MayaTips, モデリング, リトポロジ,

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斜めエッジの検出と四角ポリ化

いつも大変助かっております。

リトポの話と少し違いますが、OBJやFBX形式のすべてが三角ポリゴンの物(元は四角ポリからの物)を四角ポリに戻したいようなツールがあれば知りたいです。格子状のUVだと斜め線だけ選択できればそれを削除すればいいのですが、UV上でこの角度からこの角度までのエッジを検出といった具合のをつくられたことがあるなら教えていただきたいです。もちろん別の方法でOKなのですが。MAYAを使用しています。

Re: 斜めエッジの検出と四角ポリ化

角度の解釈が違うのですが、
各三角ポリゴンの一番長いエッジを選択するというツールは書いたことがありますので共有します。
こちらからダウンロードしてください。
http://file.blog.fc2.com/vectrix/mel04/AriHypotenuseSelect20220217.html
フェース選択で実行してください。
昔その場しのぎに書いたもので、色々気が利いていないので、まだ公開していません。
それでもよろしければ…。


また、別の考え方で四角形化をするのにこのようなツールを公開しています。
http://cgjishu.net/blog-entry-229.html
こちらはエッジの長さにかかわらず、思い通りの四角形にしたい場合に、選択のしかたで削除するエッジを決定できます。


上記2ツール試してみていただければと思います。
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